「みかづき」を読んで
著者 森絵都
文庫本でだいぶ前に購入していた
「みかづき」やっと読み終わりました。
少しづつ読み進めてはいたけれど
なかなか読書の時間が取れず…
なので、この自粛期間で読めてうれしい!
ただ私は基本的に物語に入り込んだら、スピード感を持って一気に読んでしまう方なのに一旦置こう。と何度も休憩を入れちゃいました(笑)かなりの重量感でした。久しぶりに。
一言で言えば、教育に人生を捧げた大島家の物語なんだけど、主人公の大島吾郎のキャラクターがとても好きでした。どこまでも子煩悩でどこまでも近所の優しいお兄さんといった雰囲気を纏っているのに女にはめっぽう弱い。人間誰しも欠点はあるもんなぁと思いながらも、やるなら隠し通せ!と少し呆れたり。
難しい教育の話は私には分かりませんが、とにかく子供の思考力を伸ばす本物の教育を追い求めて奔走する大島家を見ていたら、私も将来子供が出来たら、家庭で小学生までの時間でも構わないから勉強を見てあげられる親になりたいと心から思いました。
今は塾に行くのが普通だからこそ家庭での教育が大事なんだろうなぁと。
私自身も公立の高校に絶対行かなきゃいけなかったし、大学も奨学金を借りなきゃ行けなかったし、下宿なんて持っての他だったし、家庭の事情で選択肢が少なくなるのは事実。
それによって勉強へのモチベーションが格段に下がったのもまた事実。
あとはみかづきに出てくる女性が全員強いのが印象的で、でもこの強さって不平等な世の中を生きていくために身につけた武器、武装なんだよなーおそらく。と思いました。
強いから生きていけるんじゃなくて、周りから弱く見られたら生きていけないんだよ、きっと。だから武器を調達してきて戦ってるんだよ!と思いました。
思考力、文章力つけたいなー。